物流・陸運業

JR九州グループが電子契約を本格始動 クラウドサインとのAPI連携により年間5,000件を超える契約手続きをワンストップで完結

  • 2025年2月18日(火)

九州旅客鉄道株式会社(JR九州)
財務部財務課 佐野洋晃様
財務部財務課 財務デジタル推進プロジェクト 足立剛志様
財務部財務課 財務デジタル推進プロジェクト 山元由実様

 

導入後の効果

・年間5,000件超の契約手続きをワンストップで完結させ、契約担当者の負担を軽減
・書類の電子化により、税務調査への円滑な対応にも貢献

人々の移動を支えるモビリティサービスに加え、不動産、ホテル、外食、流通などの事業も展開している九州旅客鉄道株式会社(JR九州)。グループ会社とともに幅広い事業領域を手がけているため大量の契約業務が発生しており、社内のDX化を進めるなかで紙契約の負担軽減が課題のひとつになっていました。

クラウドサイン導入前から独自の契約管理システムで一部の書類を電子化していたものの、従来の契約管理システムではグループ会社間での電子化に限られていたため、社外との契約も含めた電子化に取り組むべく、同社は社内システムを刷新し、クラウドサインの導入に踏み切りました。現在は、API連携によって業務効率を格段に向上させ、コスト削減においても高い効果を発揮しています。

取締役会議事録の電子化をきっかけにクラウドサインを選択

クラウドサイン導入以前は業務においてどんな課題がありましたか。

山元様
我々JR九州とグループ会社では、以前は独自に開発した契約管理システムを利用して電子契約を行っていました。ただ、仕様上の制限からグループ間での利用に限られていて、グループ外の企業様との契約は全て紙を使用していたため、そこでは業務効率の観点や印紙税、郵送代などのコスト面で課題がありました。

また、それとは別にグループ会社の取締役会議事録についても、紙書類を回覧し押印していく面倒な作業をなんとかできないかということで、電子化の要望が社内から上がっていました。

紙の契約書ではどんな困りごとがあったのでしょうか。

佐野様

紙書類には印刷・郵送・印紙のコストがかかりますし、締結した契約書等を保存する場所として倉庫を確保しており、保管コストもかかります。

また、さまざまな部署の担当者が契約書を扱うこともあり、紙の契約書の管理・アクセスの効率性にも課題を感じていました。これらのコストや管理の問題を解決できるだろうという期待もあり、電子化に踏み切ったという経緯です。

クラウドサイン導入の決め手を教えてください。

佐野様

2022年4月に、まずはグループ会社の取締役会議事録の電子化を目的にクラウドサインを導入しました。他のサービスも含めて比較検討した結果、操作感などの使い心地が最も良く、コスト感もフィットしていたことから、クラウドサインに決めました。その後、間を置かず社内規程などルールを定め、当社における契約電子化に利用を拡大しました。

システム刷新との合わせ技で社内での電子契約利用を拡大

導入を進めていくなかで工夫したことはありますか。

山元様

当社では現場や主管部門の社員が契約業務を行うため、契約業務の変更による影響範囲は広いものがありました。最初からクラウドサインの使用を強制せず、「紙契約だけでなく電子契約できる環境も用意しました」「電子契約だとこういうふうに便利になりますよ」といった形で徐々に広まっていくように社内周知した点が工夫のひとつかと思います。

佐野様

ただ、強制ではないにしろせっかく導入したわけですし、印紙税の節減にもつながるのでできるだけ使ってほしいという思いもありました。

そのために、可能な限り現場や主管部門の人たちが使いやすくなる環境にするべきだと考え、内部統制を念頭に置きつつも、分かりやすいガイドラインを策定していくところに力を入れました。

例えば無権代理にならないようにする手順、相手方と電子契約を交わすときのルールなど、クラウドサインを使うにあたって細かい留意点を整理して、文書化するだけでなく社内説明会も開いて周知しました。弁護士ドットコムからのアドバイスも踏まえて対応できたので助かりましたね。

現在はどのようにクラウドサインを利用していますか。

山元様

当社独自の契約管理システムは2024年9月に廃止し、以降はNTTデータ イントラマートの調達・購買クラウドサービス「intra-mart Procurement Cloud(iPC)」を導入し、そのシステム上でクラウドサインとAPI連携して電子契約を締結できるようにしています。

電子契約する際の基本的な流れを説明すると、最初にiPCで契約に関する情報を登録し、契約締結の社内稟議と決裁を行います。決裁後はボタンひとつで契約書データがクラウドサインに連携され、自社の承認者にメールが飛び、承認後には相手方にも送信されて、締結が完了すればiPC上でもそのステータスが「締結」に更新される、といった流れです。

以前の契約管理システムでは、複数の異なるツールにそれぞれログインし、ツール間を行ったり来たりしながら作業する必要があり、締結が完了するまでに少なくない手間がかかっていました。新しいシステムはクラウドサインとAPI連携していることもあり、契約業務は圧倒的に楽になっています。

【iPCとクラウドサイン連携時の初期設定画面】

難しい設定や特別な知識がなくても、社員が簡単に連携設定可能な仕様

【契約情報登録時のクラウドサイン連携選択肢】

「契約締結方法」の項目から「電子契約連携」を選択すると、社内決裁完了後にクラウドサインに契約書ファイルが連携され、シームレスに取引先と電子契約を進めることが出来る

佐野様

現在の主な電子契約の用途は、業務委託契約をはじめとする様々な契約書、注文書・請書、取締役会議事録などです。紙契約にのみ対応している企業様や自治体様もまだありますが、電子契約できるところはかなり広がってきている実感があります。

コストと作業時間を削減、税務調査でも思わぬ効果

クラウドサインの導入により、どのような効果が得られているでしょうか。

佐野様

JR九州グループにおいて年間5,000件を超える電子契約を想定しており、印刷・印紙・郵送・保管などのコスト削減や作業工数の削減を見込んでいます。また、当社ではiPC導入で契約手続きをワンストップで完結できることによるコスト削減の効果を実感しているところです。

当社ではiPC導入により電子契約を基本とする業務プロセスを構築しましたので、2024年度末に改めてその成果を見てみたいと思っています。

数値以外の定性的な効果はいかかですか。

足立様

クラウドサイン導入前は営業部門の担当者が紙の契約書を直接相手方に取りに行き、押印、返送していました。そうした負担が少なくなって、ストレスはずいぶん軽減された印象です。将来的には書類保管スペースの問題解決にも貢献してくれそうです。

佐野様

税務調査において調査官の方に契約書の提示を求められたときには、電子契約のものはデータで提示することができ、円滑な対応に繋がりました。

これが紙の契約書だと倉庫等から引っ張り出してこなければならず、その手間もかかります。また、紙の契約書では印紙を貼り忘れていたり、認識違いで誤った額のものを貼っていたりすることも生じ得ますし、その点を指摘されることもありました。

山元様

「この契約書の場合はいくらの印紙が必要ですか」というような社内からの問い合わせも以前はありました。そのたびに我々が確認したり、税理士に照会したりしていましたが、電子契約になってその作業が減ったこともメリットに感じています。

コスト削減はもちろん作業工数削減にも貢献するクラウドサイン

今後はどのようにクラウドサインを活用していきたいですか?

佐野様

まずはiPC導入後に契約の電子化率がどれほど向上したのか確認したいと思います。今や紙契約の方がずっと手間のかかる面倒な作業になっていますから、電子契約にすれば楽に、簡単になるということをさらに社内に浸透させて、電子化率を上げていきたいですね。そのためにはクラウドサインと連携しているiPCの使い勝手をより改善を続けていくことも欠かせないと思っています。

電子契約サービスの導入を検討している他の企業に向けてメッセージをお願いします。

足立様

電子契約にすることで印紙代、郵送代、保管にかかるコストが削減でき、作業工数の短縮も図れます。ペーパーレス化にも効果大ですし、クラウドサインはセキュリティの面でも万全です。いいことずくめのサービスなので、まだ紙契約しているなら、ぜひともクラウドサインを試してみてほしいですね。

※掲載内容は取材当時のものです。

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