株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ
総務労務部 マネージャー 中森真様
総務労務部 赤木文子様
一軒家貸し切りタイプの婚礼施設を全国に60以上保有し、宿泊、衣装、ハネムーンといった婚礼に関わる周辺事業も自社やグループで手がけることで、総合的なブライダル提案に強みをもつテイクアンドギヴ・ニーズ。事業が多岐に渡ることから契約書を締結する場面も多く、その内容確認などの法務的な作業負担、コスト負担が高まっていました。そこで導入したのが、AIによる契約書レビュー支援サービス「クラウドサイン レビュー」。どのような効果が得られたのか、お話を伺いました。
弁護士に依頼するものとそうでないもので“濃淡”をつけて効率化したかった
契約書のレビューに関して、どんな課題感をお持ちでしたか。
中森様
以前は契約書のレビューを対応できる人員が限られており、確認し終えるまでかなり時間がかかっていたと聞いています。それなら、外部の弁護士の方にお願いした方が時間もコストも抑えられるのではないかという理由から、今現在は契約をしている顧問弁護士の先生に、必要に応じて契約書のレビューや法務相談を依頼しています。
ただ、社内やグループ会社から法務的な案件が月30件以上舞い込んでくる中で、「弁護士に相談するほどではなさそうな、クイックにレビュー結果を返したい案件」もありました。もちろん重要な案件については弁護士に相談しますが、そうではない案件は我々担当者レベルですぐに処理したい。そんな風に“濃淡”をつけて対応することで、効率よくレビューの業務を進められないかと考えていました。
赤木様
クラウドサイン レビュー導入前は、契約書1件をレビューするのに最低1時間はかかっていました。確認後、相談元に戻すときのコメントを考える必要もありますし、先方から修正依頼が来たりすることもあるので、場合によって1件あたり2時間はかかっていたと思います。
私たち2人とも総務労務部の所属で、法務業務が専任というわけではありません。他にも総務としての業務がたくさんありますし、法務業務についても契約書以外に社内の稟議や規程の管理などにも対応しています。契約書周辺の業務を手際よくこなしていくのは難しい状況でした。
もともとおふたりは法務としてのバックグラウンドをお持ちだったのでしょうか。
赤木様
私も中森も以前はウェディングプランナーや会場支配人として現場に従事しており、私は2019年から、中森は2020年から総務労務部に異動になりました。先ほどのお話にもあったように、契約書のレビューに対応できるリソースが不十分という課題もありましたし、私たち自身、法務としての専門資格があるわけでもない。せめて契約書を見てくれる弁護士の方にお願いしようということで顧問契約したのですが、基本的には契約書レビュー業務はその方に全てお任せするという状況でした。
ただ、弁護士の方のコメントを見て自分なりに解釈して相談元の事業部に戻す、といったやりとりを繰り返すうちに、徐々に学びを得て、レビューの仕方をある程度自分なりに解釈して進められるようになってきたところはあります。
業務負担と外注費用の低減、さらにナレッジ蓄積を狙いクラウドサイン レビューを導入
そこに契約書のレビューツールを活用して、業務の効率化を図ろうと考えたわけですね。導入の決め手は何だったのでしょうか?
中森様
「AIでチェックしてくれるツール」ということで、最初は契約書を取り込んだら完璧に修正されたものが出てくるものだと期待していましたが、実際にはある程度自分たちでも確認する必要があるものだとわかり、ツールとの付き合い方を見直したと言うところはあります。見方を変えて、「お守り」のような形で自分たちの安心のために使えばいいのではないかと。
たとえば法務としての業務のうち3~4割は人の手をかけなくてもいいようなことが占めているので、そこだけでもカバーしてくれたらすごく楽になる。
それに、クラウドサイン レビューの利用を通じて、契約書レビューのノウハウやナレッジを貯めていくこともできます。そういった使い方であれば十分に意味が出てくるということで、導入することに決めました。
他社サービスではなく、クラウドサイン レビューを選んだ理由をお聞かせください。
中森様
ひとつはコストですね。良質な法務知見を合理的な価格で手に入れることができると感じました。弁護士に契約書レビューを依頼すると1時間数万円はかかることを考えると、月額料金はすぐにペイできると判断しました。無料トライアルで使用感を確認できますし、明確にこういう効果があり、外注費用をこれだけ下げられる、という根拠が出しやすかったので、社内決裁も通しやすかったですね。
また、以前から契約の締結業務でもクラウドサインを利用していて、同じ弁護士ドットコムのサービスであれば社内決裁がスムーズになるという点もありました。そこはクラウドサインがこれまでに積み上げてきた信頼の高さが影響しているとも思います。
契約書チェックだけでなく、弁護士に依頼するかどうかの判断にも使えるクラウドサイン レビュー
導入の効果について実感しているところがあれば教えてください。
中森様
一番の効果は安心感ですね。NDAや利用規約、業務委託契約などの契約書のチェックに利用しているのですが、人の目だとうっかり見落としてしまいそうなところも、しっかり拾い上げて指摘してくれます。契約書のデータをインポートすれば、ひと目でリスクや抜け漏れを見つけられる、という部分にはすごくメリットを感じますね。
また、自分たちで処理するのに使えるだけでなく、弁護士の方にレビューをお願いするかどうか判断するのにも役立っています。クラウドサイン レビューで指摘された箇所を自分たちだけでは判断できない時や、どう修正するのがベストなのかがわからないようなときは、プロである弁護士に確認するという流れです。
この方法で運用し始めてからは、弁護士に依頼する件数自体は以前より少なくなっています。今はクラウドサイン レビューだけで全体の2~4割くらいの契約書を処理できているイメージです。
赤木様
弊社でお願いしている弁護士の方も「弁護士への依頼は少ない方がいい」と言っていただける優しい方なんですよね。私が異動してきた時からのお付き合いなので、中森が加わり、クラウドサイン レビューを使うようになって、少しずつ依頼が減っていった。そういう過程を知ってくださっている先生なので、法務としての成長を見守ってくれているように思います。
普段から使っている便利な機能は何でしょうか。
中森様
文書比較の機能はよく使います。変更箇所の確認が視覚的にしやすいですし、古い契約書を新しいひな型で作り直すときの確認にも使えます。双方でレビューが終わって締結が完了する、という確認の最終段階で契約内容が変わっていたりすることも稀にあるので、そういうときにも助かっていますね。
また、自社ひな型と比較する機能はこれからもっと活用したいと思っています。ひな型を我々でしっかり管理して、契約において我々として譲れないところなど、その確固たる基準みたいなものを確立していけば、いずれは法務担当が提供できるサービスクオリティがもっと上がると思っています。
リーズナブルで、企業規模にかかわらず活用できるクラウドサイン レビュー
今後の活用方針や期待感などありましたら。
中森様
最近はリーガルテック領域の進化がすさまじいですよね。法務とAIは相性もいいですし、この流れに対応できず、使いこなせないと絶対に置いていかれる―、そんな危機感もあってクラウドサイン レビューを導入しました。
今までのように検索サイトで検索して時間をかけて調べるよりも、こういった情報源がしっかりしたデータベースとしての能力も備えたAIサービスの方がずっと確実で、安心です。ツールを使った方が社内にナレッジを貯めていきやすいですし、今後はぜひそうした活動も意識していきたいですね。
クラウドサイン レビューはどんな企業にお勧めできると思いますか。
中森様
あらゆる規模の企業におすすめできます。ひとり法務ならクラウドサイン レビューの機能に大いに頼りたいですし、我々のような2、3名の中規模法務なら弁護士への依頼とクラウドサイン レビューを使い分けることが考えられます。
大企業の法務であればスクリーニング的に使うのがいいかもしれません。それこそ弁護士の方も、クラウドサイン レビューを通したうえで自分の目でチェックする、というような使い方をしている先生方も多いのではないでしょうか。そうしたいろいろな応用がリーズナブルにできるのも、クラウドサイン レビューの魅力です。
※掲載内容は取材当時のものです。