インターネット業

「ふるなび」関連事業で、全国6000施設の申込書にクラウドサインをフル活用 スピード感が求められるセールス活動に電子契約が貢献した事例

  • 2024年11月11日(月)
i-mobile

株式会社アイモバイル
事業企画本部 トラベル事業部 部長 持丸正広様

 

導入後の効果

・全国6000もの施設とのやり取りをクラウドサイン導入によって電子化。セールス担当者が契約に関する手続きを自ら行えるようになったことで、社内手続きの煩雑さが解消され、業務効率化を実現
・紙書類の保管が必要なくなったため、オフィス移転も大きな負担になく、紙書類の保管のスペースも削減

地元以外の自治体に寄附することで、その地域の特産品などを返礼品として受け取れるふるさと納税。その代表的なポータルサイトの1つである「ふるなび」を運営しているのがアイモバイルです。

同社は2020年より新規事業として「ふるなびトラベル」を立ち上げ、特産品ではなく、宿泊やアクティビティ体験などの観光商材を返礼品として受け取れるユニークなサービスも開始しました。

そこで課題になったのが、新規事業ということで予算やリソースが少なかったこと。サービス開始当時は新型コロナウイルスが蔓延し始めていたタイミングで、全国に点在する観光商材を提供している施設とのやりとりはオンライン化が不可欠。そうしたなか同社が活路を見いだしたのがクラウドサインによる書類の電子化でした。

リソースはゼロ、対面困難なコロナ禍でクラウドサインに白羽の矢

以前は契約業務においてどんな課題がありましたか。

持丸様
我々が運営している「ふるなびトラベル」では、北海道から沖縄まで、返礼用の観光商材をお持ちの約6000の施設様と取引させていただいています。部署としてのスタートは2020年4月で、サービス開始は2020年10月。当時はまさにコロナのまっただ中でした。

観光商材のため、取引先の施設の皆さまは全国にいらっしゃり、そもそも寄附者であるユーザー様に直接商品を販売していないパターンが多い。コロナ禍であらゆるもののオンライン化が進んでいましたから、直接お会いしなくてもタイムラグなく書類のやりとりができる方法があれば、と思っていました。

ただ、部署発足直後でまだかけられるリソースが少なく、紙はやめようという全社的な環境への配慮の流れもありました。コストのかからない方法でオンラインツールを使わなければいけないと思い、サービススタート時点から施設様とやり取りする書類は電子化しようと考えていました。

株式会社アイモバイル 事業企画本部 トラベル事業部 部長 持丸正広様

クラウドサインを選ばれた経緯を教えてください。

持丸様

現在は同じ事業部に統合されたのですが、当時はレストラン事業部というところでクラウドサインをすでに利用していました。先ほども申し上げたように事業の立ち上げ期で、システムにかけられるコストも限られていましたから、その意味でクラウドサインは導入しやすそうに思いました。

基本料金以外には契約書の送信件数に応じた料金しかかかりませんから、導入ハードルは低かったです。サービス立ち上げ当初は2人だったセールスメンバーも今や40人まで増え、それでも追加コストなしで全員にアカウントを発行でき、非常にありがたかったです。

実は、クラウドサイン以外の電子契約サービスを利用していた部署もあるのですが、我々は立ち上げ期ということで、組織としては小回りが効くこと、スピード感をもって展開できることが重要でした。そうしたなかでクラウドサインというサービスは使い勝手が良さそうに思ったところもあります。

サービス開始当初からの導入で電子化率はほぼ100%

現在はどのような用途でクラウドサインを利用されていますか。

持丸様

観光商材を返礼品としてご提供いただく施設様と、利用規約兼申込書を取り交わす際に使用しています。ごくまれに、どうしても紙書類でやりとりしなければならない施設様もいらっしゃいますが、それを除けばすべての書類をクラウドサインで取り交わしています。

商談時に電子契約サービスで進めることをご承諾いただければ、あとはクラウドサインでそれを送付して、先方が承認するだけで完了です。飲食店様の場合、個人経営の方も少なくありませんので、クラウドサインから送信されたメールに商談後すぐに同意・締結していただけることもあります。

運用開始時に苦労したこと、工夫したところはあるでしょうか。

持丸様

大まかなフローは紙書類の場合とあまり変えていないので、スムーズに運用を始められました。セールスのメンバー全員にクラウドサインのアカウントを配布して、各自が担当している施設様に同意書を送信していますが、基本的にひな形を元に作成しているので戸惑うところはないようです。

同意書において何か特別な条件変更などがあったときのみ当社の責任者を承認者として経由する形にした、というのが工夫と言えるでしょうか。

社内やお客様向けの説明資料は、凝ったものは特に作っていません。ただこういったオンラインサービスの利用に慣れていない施設様もいらっしゃいますので、そういう方に対しては電子契約に関する簡単な説明資料を商談の際に送付してご確認いただいています。

事業が急成長するなかで”トレーニングコストゼロ”がメリットに

導入の効果として実感しているところがありましたら教えてください。

持丸様

全国の6000もの施設様とのやりとりは、クラウドサインで電子化しなければまず不可能だったろうと思います。セールスのメンバーが契約を担当する部署にいちいち依頼して、社内稟議を通して押印して紙書類で送る、というような流れよりは、自分たちの手でお客様とスピーディにやり取りできる方がストレスも少ないからです。

紙書類だと保管スペースも考えなければなりません。2か月ほど前に本社を移転したのですが、もし紙書類が大量にあったら移転作業も本当に大変だっただろうなと思います。

現場視点でのメリットと言えるような部分はありますか。

持丸様

クラウドサインは機能がシンプルでわかりやすいおかげで、セールスメンバーのトレーニングコストがかかっていません。施設様側にも電子契約の認知が広がっているためか、すんなり受け入れていただけます。

相手方の承認が遅れているときにリマインドメールをすぐに送れる機能はいいですよね。メールが開封済みかどうかリアルタイムで把握できるので、相手方にリマインドするタイミングも図りやすいと思います。

導入に向けては責任をもってやりとげる担当者を

今後のクラウドサインの活用方針についてお聞かせください。

持丸様

社内では営業用にSFAツールや問い合わせ管理ツール、それと部内情報共有用にチャットツールなどを使っていますが、将来的にはそれらと連携できるようにしたいですね。送信しても数日間未開封のままだったときや、契約期限の直前になったとき、あるいは契約締結が完了したときなどにチャットツールで通知を受け取れるとさらに便利になりそうです。

クラウドサインはどんな企業におすすめですか。アドバイスもありましたらお願いします。

持丸様

セールス活動にスピード感が欲しいところ、急速に事業が成長していてセールスメンバーがどんどん増えているようなところにおすすめできます。新しいメンバーが増えるたびに社内ツールの詳しい使い方を教えていくのは大変ですが、シンプルなクラウドサインであればトレーニングコストがかかりません。

導入する際には、責任をもってそれをやりとげる担当者を設定すると良さそうです。事業責任者が誰かにやらせるというよりは、自分たちがやりたいという意欲のあるメンバーでプロジェクトチームを作って進めてもらう。その方が社内での軋轢もなく、スムーズに活用が広がっていくのではないでしょうか。

※掲載内容は取材当時のものです。

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