介護業

訪問看護の契約にタブレットを活用し契約書類の電子化率100%を達成 業務効率化により利用者増にも対応可能な運用に

  • 2024年9月4日(水)

株式会社Make Care
代表取締役社長 中野誠子様
執行役員CEO 石森寛隆様
代表取締役専務 濱脇直行様

 

大阪に主要拠点を置き、精神科に特化した訪問看護ステーションくるみを手がける株式会社Make Care。2022年に開業し、通院や施設への入所だけでなく、訪問看護という選択肢もあるとの認知を広げるべく主にWebを用いたプロモーションにより利用者数は大きく伸びています。

しかし、利用者数の増加とともに契約業務の負担が課題となりました。将来的に事業上のボトルネックになると踏んだ同社は「クラウドサイン for 介護DX」を導入し、利用者との契約にタブレット端末を用いることで、契約に関わる手間や時間の削減、管理の効率化を実現しています。

利用者急増で契約業務の負担が増大、締結に時間がかかる点も課題に

「クラウドサイン for 介護DX」を導入する前はどんな課題を抱えていましたか。電子契約を検討することなった経緯も合わせて教えてください。

中野様
以前は契約書を紙に印刷して、利用者様に紙に記入していただき、それを紙のまま保存する、という流れでした。ただ、2022年に事業を開始してから利用者様が増え続けていて、このまま増えていくと契約業務がどんどん煩雑になり、管理も難しくなってしまうことは間違いありませんでした。

締結済みの契約書は利用者様側と当社側の両方で保管しますが、紙の書類の場合は利用者様が紛失される可能性もあります。情報としてきちんと整理できないのもすごく困りますし、紙で管理するのには限界があると感じてどうすべきか悩んでいた、というのが一番の課題でした。

石森様
契約時には利用者様ご本人以外にも、ご家族様や成年後見人の方に承諾のサインをお願いしたり、弁護士の方とのやり取りが発生したりするケースもあります。サインをする方が遠方に住んでいて同席が難しい時は契約書を郵送しなければなりませんでした。しかし、電子契約なら、その場に全員が同席できなくても遠隔でサインに対応していただいて契約締結できるメリットもあると考えました。

「クラウドサイン for 介護DX」にした決め手は何だったのでしょうか。

石森様
僕自身、前職がIT系の企業で、契約業務ではずっとクラウドサインを使っていましたし、訪問看護の業界でも利用者様との契約を電子化しているところが増えているとも耳にしていました。そういった事例を参考にさせていただいたのが1つですね。

もちろん他の電子契約サービスも選択肢にはありました。ただ、すでに雇用契約などでクラウドサインを使っていたこともあり、利用者様との契約とあわせて一元管理できた方が効率が良いだろうと思いました。ですので、ほとんど「クラウドサイン for 介護DX」一択で利用するサービスを決定したというところです。

紙書類による契約を一切なくし、利用者と交わす書類は100%電子化に成功

現在はどの部分で「クラウドサイン for 介護DX」を利用されていますか。

中野様
サービス利用者様やご家族様、成年後見人の方などとの間でやり取りする重要事項説明書と、訪問サービス契約書で使っています。契約のタイミングで私自身が利用者様のご自宅等に伺い、タブレット画面に表示したものを見ていただきながら重要事項の説明をして、その場で画面にサインしていただく流れです。

タブレット画面へのサインにはスムーズに対応してもらえています。利用者様の年齢層は幅広いですが、若い方はもちろんのこと、最近はご年配の方でもスマホを上手に使われていますよね。携帯電話の契約でタブレットが使われていることも多いからか、特にネガティブな反応は感じられません。

導入の効果についてはいかがでしょうか。

中野様
紙の書類は使っておらず、タブレットにサインしていただくやり方で統一できているため、導入後は100%の書類を電子化できています。重要事項の説明が必要なので契約の時間はどうしてもかかってしまうのですが、それでも紙での契約の時より体感では2~3割は短縮できています。紙の場合には正副2部それぞれに記入が必要ですし、捺印もしなければなりません。契約者の方が当日印鑑を忘れてしまわれることもあって、余計に時間がかかっていたように思います。

濱脇様
当社側の準備時間も短くなったように思います。印刷するものが減って製本する手間もなくなりました。それと、契約書の管理も圧倒的にしやすくなりましたね。契約の進捗を画面上でいつでも把握できますし、カルテのような一部の紙書類はまだ残っているものの、量は減ったので保管スペースもかなりスリムです。

石森様
遠方のご家族様や成年後見人の方、弁護士の方とやりとりする場合でも書類を郵送することがなくなって、契約にかかる期間も短縮できています。また、雇用契約書も含めて過去の契約内容を確認するときも、クラウドサイン内で検索するか、メールの受信ボックス内を検索して、締結完了メールに添付されている契約書のPDFをダウンロードするだけ。仮に今後、行政からの運営指導で「紙でも保管すべき」と指摘されたとしても、印刷すればいいだけなので気が楽ですね。

訪問看護の現場の負担軽減にも貢献できる「クラウドサイン for 介護DX」

今後の活用方針についてお聞かせください。

石森様
弊社の訪問看護サービスの利用者数はコンスタントに伸びているため、看護師の方との雇用契約件数も増えています。今後、拠点も増やしていくことになるとすれば、ますます電子契約の効果は大きくなっていくと思います。現場での契約を他のスタッフも担当できるようにして、利用者増にも対応できるようにしていきたいですね。

電子化を進めている御社のお立場から、介護業界に向けて何かメッセージがありましたら。

中野様
介護業界は働き手が少なく、大変なことが多いと思います。そんななか「クラウドサイン for 介護DX」を活用することで、契約業務にかかる時間や手間を省けるのはすごく大きいんですよね。

紙書類で契約しなければいけない、というような固定観念をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、電子契約も問題なく使えます。時間短縮だけでなく、業務の煩雑さの軽減や保管スペースの節約までできる電子契約にして、業務負担を少しでも軽減してほしいと思います。

※掲載内容は取材当時のものです。

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