ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社
経営管理部部長 池田稔様
法務部門や法務担当者を置くことが難しい中小企業において、締結前の契約書チェックは重要ながらもハードルの高い業務です。リスクの見落としがあれば大きな損害にもつながりかねないため慎重な対応が必要ですが、法律の知識が少なからず求められるうえに確認には時間がかかります。
ITコンサルティングサービスを手がけるケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズは、主に大企業をクライアントとしていることもあり、専任の法務担当者がいないなかでも契約書のチェックには細心の注意を払ってきました。ただ、本業ではない契約業務に時間が割かれること自体もある意味リスク。そこで、契約書を自動分析し、修正提案してくれるクラウドサインのAIレビュー支援サービス「クラウドサイン レビュー」を導入しました。
契約書を読み込むのにも、外部に確認するのにも時間がかかる
クラウドサイン レビューの導入以前は契約業務にどのような課題をお持ちだったのでしょうか。
池田様
当社には専任の法務担当がいませんので、クライアント企業との契約に関してはセールスチーム、それ以外の一般購買などの契約を経営管理チームである私どもが担当する、という分担にしています。
法務の専門家ではないので何か見落としがありそうですし、そもそも目視確認するのは大変です。特に先方の契約書雛形の場合、どこに何が書いてあるのかを把握するのにも非常に時間がかかります。
記述内容について我々だけではわからないことがあったときは、親会社の法務部に相談し、それでもわからないとなると今度は外部の顧問弁護士の方に聞くことになってさらに時間がかかってしまいます。なんとかならないかな、という気持ちをずっと抱えていました。
「クラウドサイン レビュー」を選んだきっかけは何でしたか。
最近はリーガル関係の業務もAIによる自動化や支援がよく話題になっていますから、我々もそういったツールの導入を検討し始めました。当初は別のツールを試していたのですが、いろいろ調べていくうちに「クラウドサイン レビュー」がリリースされことを知り、3年ほど前から電子契約でクラウドサインを利用していたこともあって、利用するツールは統一した方がいいだろうということで「クラウドサイン レビュー」を導入しました。
導入にあたりコストや手間などの面でハードルに感じるところはありませんでしたか。
そういうことはなかったですね。もちろん新たなICTコストがかかることになりますので、当社のCISO(最高情報セキュリティ責任者)に相談はしましたが、金額的に大きなものでもないですし、契約業務で人的リソースが逼迫しているのをいつも見ていましたから、比較的スムーズに導入の話が進みました。
AIレビューに加え、契約書ひな型や文書比較機能も駆使
どういった種類の契約書でクラウドサイン レビューを利用していますか。
一般購買に関する契約書や、クライアント企業と締結する基本契約書、秘密保持契約書などが主で、新規の契約はだいたい月間5、6件です。
経営管理チームが見ている契約書は、税理士や給与計算などの業務委託を行う外注先と締結する基本契約書くらいで、リスクのある条項を含むことはそれほどありません。一般購買に関するものだと注文書だけの場合もあるので、クラウドサイン レビューを使わない場合もあります。どちらかというとセールスチームがクライアント企業と結ぶ契約書の方が、損害賠償や機密保持、著作権に関わる条項などがあり、リスクを含む可能性が高いです。
ですので、現在はセールスチーム側が受け取った締結前の契約書も我々がいったんクラウドサイン レビューにアップロードしてチェックし、一般的な観点からどんなリスクがあるのかを見て「この条項は許容できる・できない」といった判断をしています。
他に活用している機能はありますか。
文書比較の機能ですね。契約書のドラフト版で内容がフィックスした後、正式な契約書類が電子データや紙書類で送られてきたときに、ドラフト版と比較して違いがないか、という突き合わせのために使っています。まれに違っていることがあるので、これまでは目視で確認していましたが、機械的に不一致チェックができるのは助かります。
【クラウドサイン レビューの文書比較機能:画面イメージ】
1件あたりのチェック時間は半減、リスク条項の修正提案も参考に
導入の効果として実感していること、導入前後で業務が変化した部分などはありますか。
感覚的なところではありますが、クラウドサイン レビューでは契約書のチェックの観点が常に標準化されているので、人間の目で確認するより見落としや判断基準のばらつきがなくなったように思います。
契約書の文面を一語一句見逃さないように読むことはほぼなくなって、AIによるレビューの結果を見て判断するのがメインになりました。3、4ページ程度の契約書だと、上から順にしっかり読んでひとつひとつの項目を判断していると少なくとも30分はかかっていましたが、クラウドサイン レビューにアップロードして分析結果が出るまで5分、その結果を見て判断するのに10分。トータルの確認時間は半分に減っています。
特にどのあたりを注意して見ているのでしょうか。
たとえば損害賠償額が青天井にならないかという点や、お客様の機密情報のアクセス範囲はどこまでか、著作権絡みの条項や再委託に関する取り決めの有無、裁判所の管轄などですね。クラウドサイン レビューを使うと、そういった条項について「一般的にはこうだけれど、こういう文言は入れなくて大丈夫ですか」のように提案もしてくれるので、非常に参考になります。
安心感を得られる”お守り”としてもおすすめできるクラウドサイン レビュー
今後のクラウドサイン レビューの活用方針を教えてください。
現状は我々経営管理チームだけが使用していますが、セールスチームの業務プロセスにクラウドサイン レビューをうまく組み込んで運用していけるようにする、というのが当面の目標です。セールスチームも契約書のチェックには時間がかかっているので、クラウドサイン レビューで少しでもチェック業務にかかる時間を短縮出来ればと思っています。
あとは、今まさに当社の契約書のひな型や提案の仕方を見直す取り組みを始めているところですので、その中でクラウドサイン レビューを活用した一次チェック業務をどう組み込んでいくか、といった点も含め、業務フローを再設計していくことも考えています。
最後に、クラウドサイン レビューはどういった企業におすすめできそうでしょうか。
当社のように専任の法務担当者を置きにくい会社はもちろんですが、法務担当がいたとしても最新の法改正をくまなくキャッチアップするのは難しいこともあるので、そういった会社には機械的に一般的観点からチェックできるクラウドサイン レビューは役に立つと思います。それから、文書比較機能による突き合わせチェックも搭載されているので、目視によるチェックを極力なくしたい担当者の方にもおすすめです。
見落としがないことを確実にする手段としては、クラウドサイン レビューはお守りや保険的な意味でも安心感につながるツールだなと思います。
「クラウドサイン レビュー」サービス説明資料のダウンロードはこちら
※掲載内容は取材当時のものです。