インターネット業

ジョブカンワークフローとの連携で、稟議から契約締結まで一気通貫に

  • 2021年2月5日(金)
株式会社Donuts様

株式会社Donuts
法務グループ 宮川北斗様

 

稟議申請すれば、あとは「待っているだけ」。契約が「宙に浮く」ようなこともなくなりました。

初めに御社の事業内容について教えてください。

当社Donutsは、企業のバックオフィスを支えるクラウドサービス「ジョブカン」の他に、医療機関向けのクラウド型電子カルテサービス「CLIUS(クリアス)」、ライブ配信サービスの「ミクチャ」やゲームコンテンツなどを展開しています。

特にジョブカンは、あらゆるバックオフィス業務を効率化すべく、社内稟議システムとなるワークフローのほかに、勤怠・労務管理、経費精算、給与計算、採用管理と、幅広い業務をサポートしています。ジョブカンシリーズ全体でおよそ10万社にご利用いただいている、当社の軸となるサービスの1つです。

クラウドサインを導入しようと考えたきっかけは何だったのでしょうか。

契約書を電子化してペーパーレスにし、管理を効率化していこうという構想自体は以前からありました。その上でこのコロナ禍で、テレワーク化の動きもあり、出社して紙書類に判子を押すことが難しくなる場面も出てきそうでした。検討の最中に電子化の必要性が一段と高まったために、前倒しする形で2020年4月からの導入に踏み切った、という経緯です。他社の類似サービスもチェックしましたが、国内での導入実績の豊富さから考えるとやはりクラウドサインが一番かな、と思いました。

その後、ジョブカンワークフローとクラウドサインの連携も実現されました。

クラウドサインを導入する少し前から、クラウドサインと協業していきたいという相談をさせていただき、具体的な開発がスタートしたのは導入直後からです。ジョブカンを利用されている当社のお客様においても今後ペーパーレス化が進むだろうと考え、APIを利用した連携機能についてもリリース時期を早めることにしました。提供を開始したのが2020年6月ですから、開発期間は1カ月程度だったかと思います。

ジョブカンワークフローとクラウドサインの連携が実現

クラウドサイン導入の前後で、契約書類のフローはどのように変化しましたか。

導入前は、契約締結する際にはまず担当者がジョブカンワークフローで稟議を申請し、承認を得たら、担当者が法務部門に紙の契約書を印刷・製本して提出していました。法務部門ではそれに判子を押して担当者に戻します。それから担当者が契約書を相手に送付して、判子を押してもらったものを受け取り、最後は法務部門に渡して完了、という流れでした。

クラウドサインを導入した後は、ジョブカンワークフロー・クラウドサイン連携を自社でも利用しています。ジョブカンワークフローで担当者が稟議申請した後、問題なく承認されれば自動的にクラウドサインと連携し、契約書のPDFが契約相手に送信されるようになっています。相手側がクラウドサイン上で承認を行えば、すぐに契約締結完了となります。

担当者レベルでは、稟議申請の際に契約書の元となるPDFファイルを用意し、相手方のメールアドレスなどを入力する作業は必要になります。ですが、それさえ済めば契約締結まで自動で進みますので、手間や待ち時間は大幅に削減されています。

クラウドサインを導入する際に苦労したことや悩んだところはありますか。

どのように運用していくべきか、というところで悩みました。クラウドサインでは、機能上、アカウントさえあれば押印権限者を通さずとも担当者から直接契約書を送信して相手に承認してもらう、ということもできてしまいます。(※)稟議を経由せずに契約締結してしまうのは問題ですので、社内ではクラウドサインを一元的に管理するアカウントを1つ用意して、そこでの承認を経ないと契約相手に送付されないような運用にしました。

※スタンダードプランの場合。ビジネスプランではこれを防ぐ機能をご提供しています

現在はクラウドサインをどのような用途、書類に活用されているのでしょうか。

現在は業務委託契約や発注書がメインです。外部の協力会社に、たとえばゲームのイラスト作成を依頼するような場合ですね。これらはすべてジョブカンワークフローのなかで連携して契約締結しています。一方で、電子カルテサービスのクリアスでは、サービス利用申し込みの部分でクラウドサインを単体で使用しています。契約書の送信件数は全事業で月間数百件ほどになっています。

ただ、紙書類での契約もまだ残っているところがあります。派遣契約については紙の契約書が必要なのと(※)、紙書類への捺印が欲しいという企業様もいらっしゃいますので。それでも全体のだいたい6~7割は電子契約に置き換えることができています。

※2021年1月より派遣法の改正により電子契約も可能となっております

株式会社Donuts ●● 宮川北斗様
株式会社Donuts 法務グループ 宮川北斗様

紙での契約から電子契約に切り替えたことよるメリットは感じられていますか。

一番メリットを感じているのは、各事業部の担当者だと思います。一度稟議の申請をすれば「あとは待っているだけでいい」という気楽さを実感している声が多いですね。以前は契約書を郵送でやりとりするのに時間がかかっていましたが、クラウドサインとの連携後は稟議が下りたばかりの契約が当日中に締結できてしまうこともあり、早いな、と驚いています。

当社は国内に複数の支社があるのですが、契約書の捺印はすべて本社で対応していることもあって、受け渡しは契約相手だけでなく社内の拠点間でも発生することがあります。書類1通のために拠点を往復するようなことも電子化のおかげで不要になったので、本当にすごく楽になりましたね。

あとは、契約締結のフローのなかで処理が進まず、契約が「宙に浮く」ようなこともなくなりました。紙の契約書だと、たとえば相手に送付したのになかなか返却されず、どこで契約書が止まっているかがわかりにくいがために処理が進まないことがあったのですが、クラウドサインだと流れが見える化されます。稟議が下りたのに担当者が忙しくて契約書を送付していないとか、そういったボトルネックが発生することもなくなっています。

法務部門では業務上の変化は何かあったでしょうか。

契約書が電子化されたことで文字データとして扱いやすくなった、というのはありますね。たとえば、紙の契約の場合、稟議で承認された契約書データと、捺印用に提出された書類を手作業で照合する必要が出てきますが、デジタルデータなら稟議で承認された契約書のデータと、クラウドサインの契約書データを容易に照合できます。紙の契約書は目で見て確認する必要がありますが、クラウドサインであれば当社が持っている最終バージョンのWordファイルと機械的な照合ができるので、非常に楽です。以前別の企業と締結した契約の内容と同じ形で契約書を作りたいとか、一部だけ文言を変えたいとか、そういうときにデータで比較や確認ができるのは便利だな、と感じています。

今後の機能要望としては、クラウドサイン内で当社が持っている最終バージョンのWordファイル/PDFファイルとクラウドサインで送られてきているファイルの相違点を調べることができたら便利だなと思いました。


今後クラウドサインの活用を広げていくとすれば、どういった使い方が考えられるでしょうか。

実行するにあたっていくつか課題はあるのですが、ライブ配信サービスのミクチャなどで、配信者となる個人の方との契約にもクラウドサインを使っていければと考えています。また、人事部門でも雇用契約にクラウドサインを利用できないか、検討していきたいですね。

最後に、これからクラウドサインを活用していきたいと考えている企業に向けてメッセージがありましたら。

クラウドサインは、契約の中身がすべて電子化され、契約締結までの履歴が残るところが重要なポイントです。コロナ禍で判子が押せないから電子化する、という必要に迫られて導入するのでもいいと思いますし、契約を電子化して契約管理を効率化、確実化する、といった将来に前向きな姿勢で導入を進めることもできます。しかも当社のジョブカンワークフローであれば、稟議申請から契約締結まで一気通貫でできます。より一層の業務効率化を図りたい企業には、ぜひ試していただければ幸いです。

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