株式会社17 Media Japan
Business Development Anchor Team / Lead 宮木 セシリア 泉様
Legal Manager 山田 泰路様
スマホ1台で配信できる 17 Live。スマホも使えるクラウドサインとは親和性が高かったんです。
まず御社の事業内容について教えてください。
宮木様
17 Media Japanは、全世界で4200万人以上のユーザー様を抱えるライブ配信アプリ「17 Live(イチナナライブ)」を運営しています。当社は「Empower Artist, Entertain the world~才能を輝かせ、世界をワクワクさせる~」というミッションを掲げていまして、ライブ配信を通じてあらゆる表現者の才能を輝かせ、これまでにない新しいエンターテイメントを日々生み出しています。
最近のトレンドでもあるライブ配信サービスには競合も多いと思います。そのなかで17 Liveの強みとは?
宮木様
誰でも「表現者」になれる、というところですね。何かを配信したい人全員に、入り口を開いているんです。他のサービスですと有名人やアイドルによる配信に特化されていたり、配信の“場”は提供するけれどあとはご自由に、といったところもあります。
しかし、「17 Live」ではイチナナライバーと呼ばれる配信者の方に対して、当社のライバープロデューサー、いわゆる芸能マネージャーのような役割をもつチームスタッフが丁寧にサポートし、コンテンツづくりに関わる配信のノウハウを提供しています。そうして1つ1つのコンテンツの質にこだわっているのも強みですね。
また、ライブ配信ですから突発的なトラブルの可能性はゼロではありません。そこで、24時間365日、AIと人の目で常に監視して、老若男女誰でも楽しんで見られるようにしています。
山田様
本社は台湾にあり、日本を含めワールドワイドに拠点を展開していますが、海外と日本で受け入れられる内容にはやはり違いがあります。そのため、どんなコンテンツ作りをするかは日本拠点の裁量に任されていて、日本のユーザーにとって最良のものを独自に考えて配信しています。
クラウドサインはどういった業務に導入されたのでしょうか。
宮木様
全社的に導入していますが、私の所属している部署、一般的に言うと営業事務では、ライバーさんやライバーさんが所属している芸能事務所様との契約や支払い周りの業務を担当していて、この契約のなかで、配信申込書兼承諾書と配信約款というものにクラウドサインを利用しています。
山田様
それ以外には、マーケティング部門やコンテンツ制作を手がける部門でも活用しているところです。バナー画像など一部のクリエイティブを外部の方にお願いしていますので、そこで業務委託契約書に使っているのと、CM出稿に関する契約書にも使っています。
クラウドサインを導入することになったきっかけは?
宮木様
以前は紙の契約書でした。ライバープロデューサーがスカウトしてきたライバーさんとは面談のときにその場で記入していただいていたりもしたんですが、支払先の口座情報や、親権者同意も必要で、持ち帰りになるケースがかなりありました。その後は郵送でのやりとりになりますし、記入内容に不備があった場合は再登録・再申請になって、かなりの手間がかかっていたんです。
そうしたときに見つけたのがクラウドサインでした。私たちのようなスタートアップ界隈ではクラウドサインを導入されている企業が多かったですし、当時の上司がクラウドサインを使ったことがあった、というのも大きかったですね。他社のサービスとも比較しましたが、UI/UXの問題もあってクラウドサインを選びました。
UI/UXの問題というのは、具体的にはどういったところでしょうか。
宮木様
スマートフォンで操作できるかどうか、というところですね。ライバーさんのなかにはPCを所有していない方も少なくないですし、17 Live自体もスマートフォン1台で気軽にライブ配信できるものですので、そういった意味でクラウドサインとは親和性が非常に高かったんです。
クラウドサインを導入してから、業務はどんな風に変わりましたか。
宮木様
以前は紙の契約書が当たり前で、正直なところクラウドサインで電子契約にしてから一瞬何をしていいのかわからなくなったんですけれども(笑)、業務のなかで契約書を大量に送る必要があり、使っていくうちに一括送信機能や契約締結の状況がわかる機能の便利さに気付きました。使い方に慣れてからは、もうぜひ活用しなければ、という感じになりましたね。
山田様
紙の契約書のときはライバーさんも数千人というレベルで、3名体制で対応していました。しかし、クラウドサインを導入した後、2019年9月の時点ですでにライバーさんの数は1万7000人を超え、全社で毎月契約書を送信する数が増えていますし、先日規約変更があった際には、一度に数万件送信しました。
そんな今の段階で、紙の契約書を製本して収入印紙を貼り、郵送する、みたいなことをしていたら多分間に合わなかったと思います。契約書を保管するロッカーのスペースも考えると相当なコストになっていたでしょうから、クラウドサイン様々ですよね(笑)。
宮木様
現在は、契約書のやり取りを担当するスタッフは2名に減りましたし、基本的には定時で帰れるようにしています。これも一括送信機能のおかげです(笑)。紙の契約書のときは1カ月かかっても契約できないこともあったのが、今は平均で10日もあれば契約締結を完了できるようになりました。
契約業務にかける時間や労力を節約できたことで、その分を他のことに使えていたりしますか?
宮木様
より専門的な技術を磨くための時間ができましたね。たとえば情報の登録1つとっても、ただ登録するだけだったのが、その情報に不備がないかどうかのダブルチェックまでしっかりできるようになりました。報酬の支払計算に関しても、ライバーさんの急増にともなって支払パターンが増えたので、それを省力化するツールの開発に時間を充てられるようになりました。
対外的なところで言うと、芸能事務所様とのやりとりを以前はライバープロデューサーがすべて担当していたんですが、事務的な部分のやりとりについては私たちのチームが巻き取ることで、より専門性を高めた形で業務ができるようになりました。一方で、ライバープロデューサーは事務作業をしなくて済むようになったので、よりライバーさんのマネージメントに集中できていますね。
他の部門にもクラウドサインの活用が広がっているとのことですが。
宮木様
当社ではSmartHR、G Suite、Backlog、ジョブカン、Slackなど、あらゆるクラウドサービスを使っていて、なかでもチャットツールのSlackでのやりとりは、社内で情報がある程度オープンになっています。いろいろなチームがうちのチームのSlackのチャンネルを見て、そこでクラウドサインのことを知って導入が広がっていったみたいです。
今後、クラウドサインを他の業務に活用していく計画はありますか。
山田様
社員の雇用契約書でもクラウドサインを使うことができそうだと感じています。就業規則の周知は法律上の要件になっていますので、クラウドサインで送付して社員が同意ボタンを押したということであれば、そのエビデンスにもなりますよね。
クラウドサインの導入を検討されている企業にメッセージやアドバイスありましたら。
宮木様
一言で言うならば、管理が楽。契約書を後から見返したいときにはダッシュボードからすぐに検索できますし、個々の契約の締結状況もダッシュボード上で追うことができ、今どこまで進捗していてどこで止まっているのかも即座にわかります。
締結の有効期限である10日間のうちに締結できそうなのか、今すぐリマインドした方がいいのか、そういった判断も容易で、かゆいところに手が届く感じです。紙の契約書では漏れが起こりやすかったのですが、こういった進捗管理については革新的に変わったと思いますね。