契約書のみならず、経理書類や採用の履歴書も含め、管理部門から徹底的にペーパーレスに。書庫や袖机も最小化しています。
貴社の事業内容について教えてください。
出版事業を通じ、人々が自分自身の可能性に気付き、新しい一歩を踏み出すためのきっかけになる作品を提供していくのが私たち文響社です。昨年はおかげさまで「うんこ漢字ドリル」シリーズがヒットとなり、続編も制作中です。また、出版以外でも、タメになるエンタメ作品の総合Webサイト「タメランド」(https://tameland.jp/)をオープンしました。ここでは、弊社が手塚治虫さんや石ノ森章太郎さんらが育った「トキワ荘」のような役割を担い、クリエイターを育てていくこともミッションとしています。
どのような契約でクラウドサインをご利用いただいていますか。
出版事業にかかわる著作権ライセンス、いわゆる印税をお支払いするための契約をメインに使い始めたところです。
出版社ですので、作家さんやイラストレーターさんなど、法人ではなく個人を相手方にした契約を多数締結しなければなりません。これまでは、契約書作成を管理部門が、送付と回収を担当編集者が行っておりました。編集者も多忙ですので、契約書の締結や回収にばかり時間を割くことも難しく、契約書を回収完了するまで時間を要することが多々ありました。
クラウドサイン導入後は、私ども管理部門の担当者が契約相手方に送信し、しかも編集担当者を挟まずにクラウドサインの進捗管理機能で簡単に状況を把握できるようになりました。これだけで、ストレスがだいぶ減ります。
送付先となる作家さん等の反応はいかがでしょうか。
いまのところ、送付先から操作方法がわからないといった問い合わせや反応は受けていません。こうしたユーザーインターフェースのわかりやすさは、クラウドサインの特色だと思います。
社内の業務フローもスムーズになったそうですね。
はい。弊社では代表取締役がほとんどの契約書に押印をします。押印待ちの契約書は代表宛てのボックスに入れて押印を待つのですが、社長も多忙を極め、なかなかタイミングよく押してもらえず、数日間、ボックスに入ったままということもどうしても発生していました。
クラウドサインですと、代表がどこにいても確認して押印ボタンを押してもらえますし、多少レスポンスが悪くても、リマインドが何度でもできるのがいいです。弁護士ドットコムさんが差出人のメールなので、気兼ねなくリマインドできます(笑)。
検索項目も増え、私たちも対象の契約書を見つけやすくなっており、助かっています。
ここがよくなるとさらにいい、といったご要望はありますか。
取引先様に先に契約書をお送りして先に承認していただいた後に、弊社内の担当者が見て修正が必要なことに気づいた場合などに、その契約書を破棄し、もう一度最初からやり直しになってしまうケースがあります。
電子署名を行っている関係上、途中で内容に修正が入った場合は変更できない設計になっているというお話でしたが、そういった契約内容をフィックスし最終確認するところの業務フローにも臨機応変に対応できるような仕組みになると、さらに助かりますね。
それにしても、出版社と聞くと紙の文化がまだまだ根強いという勝手なイメージがありましたが、御社はペーパーレス化や効率化に対しかなりストイックに取り組まれているのですね。
契約書だけではありません。経理システムもクラウドサービスでほぼほぼ電子化済みですし、最近では人事、特に採用でやりとりする履歴書は紙ですと取り違えたり紛失するリスクも高いので、こちらも電子的な管理ができるようシステム化を進めています。
代表としては、いままでの出版社の紙の文化を変えていきたい、という思いもあるようです。紙の文書を保管する書庫や袖机の利用は、原則禁止となっているほどです。管理部門である私たちが率先して、スマートなかたちで業務をし効率化をはかっていきたいと思います。