地元の農林業従事者の方々、建設事業に関わる設計士さんや大工さんたちともクラウドサインで契約を締結しています。
貴社の事業内容について教えてください。
エーゼロ株式会社は地域のポテンシャルを引き出し、その利益化を通じて地域を元気にしていくことをを目指す会社です。事業内容は多岐にわたりますが、主には「雇用の創出」「移住者の獲得による人口の増加」「人口を定着させるための安定した収入作り」を可能とする地域経済の促進と循環に取り組んでいます。
具体的には、村の面積の約95%を占める森林を活用した林業をベースに、木材加工業の立ち上げなどを行いました。今後は木材加工の工程で大量に発生する木屑をバイオマスボイラとして水温管理に利用するうなぎの養殖なども試みる予定で、地域の経済基盤作りに貢献できるよう研究を進めております。
また、我々が地方経済の再生に取り組む中で蓄積してきたノウハウを生かし、全国の地域再生を支援すべく、自治体向けのコンサル事業も行なっております。北海道の厚真町や岡山県西粟倉村では、地域でのベンチャー起業を促進する「ローカルベンチャースクール」の開催や、移住者が自らの価値をより発揮できるような場所作りである「ローカルライフラボ」などの支援を行っています。
どういうケースで「クラウドサイン」をご利用いただいていますか。
主にはマーケティング・広報活動のためのメディア運営事業に関わるライターやカメラマンなどとの業務委託契約に利用しております。地方では働き手も企業も少ないため、どうしても他の地域とのパートナー契約が必要となります。東京の方に業務を依頼することが特に多いのですが、そういった遠方の取引先との業務委託契約をクラウドサインで行えるのは非常に便利です。
また、IT化が進んでいるイメージは薄いかもしれませんが、地元でも、農林業従事者の方々、建設事業に関わる設計士さんや大工さんたちともクラウドサインで契約を締結しています。
どうやって「クラウドサイン」を知りましたか。
私は元弁護士なのでリーガルテックの分野に関しては情報を得やすかったこともあり、クラウドサインというサービスもリリースした当初から知っていました。電子契約化するメリットも理解していたので、弁護士時代にも顧問先で導入をおすすめしていました。エーゼロ株式会社では取締役に就任した直後にクラウドサインを導入しました。
クラウドサインの導入してどのような効果がありましたか。
地方の事業は東京などの遠方のパートナーとの取引が多くとなることは前述いたしましたが、取引のたびに契約書を郵送するコストや印紙代が必要になることは大きなデメリットだと思います。電子契約ならば、そのどちらも必要としないのでコスト面では助かっています。
また、地方の企業や小規模な企業には多いことだと思いますが、弊社には法務部がありません。契約業務は管理部の管轄であり、私が全て担当しているのですが、紙の契約書では手間がかかる量の契約業務が、クラウドサインを使えばたった数分で完了できるという点は非常に大きなメリットだと感じています。それによって集中したい本来の業務に割ける時間が増え、事業の促進に貢献できています。
クラウドサイン導入して現場での反応はどうでしたか。今後はどう展開していきたいですか。
地方の一次産業従事者も含め、取引先は特に抵抗なくクラウドサインでの契約締結を受け入れてくれました。クラウドサインの利便性を理解してくれて、会社内を調整してくださっている方もいらっしゃいました。
まだ村役場などの地方行政ではクラウドサインの導入は検討段階、もしくはそれ以前の段階にありますが、導入されたらいいなと思っています。契約締結までの手間や時間が削減されることはもちろん、地方の公共事業などは金額が大きくなることもあり、印紙代が不要になれば大幅なコスト削減になります。働き手が少ない、遠方との取引が多くなる、などの地方が抱えるデメリットは、IT化により払拭することが可能ですし、そうすることで効率化を行い、より事業の利益にコミットできるようにすることは必須だと考えています。