建設・建築業界で業務効率化に成功した事例4選
建設・建築業界では、慢性的な人手不足や資材価格の高騰など、多くの課題を抱えています。そんな中、業務効率化は生産性向上やコスト削減に不可欠な取り組みです。
本記事では、建設・建築業界で業務効率化に成功した企業様の事例を4社分ご紹介します。
これらの事例では、工事請負契約書や発注書、工事完了報告書などを電子契約管理プラットフォーム「クラウドサイン」を活用してデジタル化した結果、大幅なコストカットや契約業務の効率化に成功しています。
具体的な課題解決方法や導入したツール、そして得られた効果などを紹介していくので、ぜひ業務効率化のヒントを見つけてください。
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※編注:この記事ではクラウドサインを導入いただいた企業様の導入事例インタビューの内容をご紹介しています。記事の内容、企業様の情報は取材当時のもので、最新情報とは限りません。
さまざまな企業の業務効率化の成功事例を読みたい方はこちらのページもチェック。
目次 [非表示]
リフォーム工事請負契約書や完工書を電子化(BXゆとりフォーム株式会社)

BXゆとりフォーム株式会社 営業企画部 担当部長 北見啓輔様、営業企画部 1課長 上野信一様、総務部 係長 髙杉実様、2024年
BXゆとりフォーム株式会社は住宅のリフォームをメインに手がけています。同社では、リフォーム工事請負契約書と工事完了後の報告書(完工書や保証書など)の送信にクラウドサインを利用しています。
具体的には以下の通りです。
- リフォーム工事請負契約書:リフォームの具体的なプランや見積もりが決まった後の契約時に締結する書類。
- 工事完了報告書:工事が完了した後の報告書として作成する完工書や保証書など。
BXゆとりフォーム株式会社がクラウドサインを導入することで得た効果は以下の通りです。
得られた効果
- コスト削減:営業担当者の移動コスト(車両費、ガソリン代、駐車場代)、収入印紙代、紙書類の保管場所にかかる倉庫費用の削減。
- 業務効率化:独自Webフォームとアプリの利用により、契約前の紙書類への記入や郵送が不要になった。施工管理と顧客管理のクラウドサービスとの連携による契約書作成の手間の削減(トライアル段階)。
同社では、クラウドサイン導入当初はなかなか利用者が増えないという課題もありましたが、「クラウドサイン ペイメント」を利用し、クレジットカード決済に対応したことで、電子契約の利用が促進されました。
リフォーム業界において、電子契約導入を成功させるポイントは「建設業法における相互の合意と本人確認をいかにクリアしていくか」だといいます。
「当社の場合は独自のWebフォームにお客様が入力して提出していただく形にしましたが、そういったどの会社でも簡単に利用できるような仕組みがあれば、もっと電子契約を導入しやすくなるのではないでしょうか」(髙杉様談)
▼BXゆとりフォームの詳しいインタビュー内容はこちら
「足で稼ぐ」リフォーム業界で、業務効率化を実現(三井ホーム株式会社)

三井ホーム株式会社 オーナーサポート推進部 小堀和美様、三井ホームエステート株式会社営業推進部 営業推進課 小柳和洋様、2024年
三井ホーム株式会社は、リフォーム工事の発注などに関する書類のやり取りを電子化するためにクラウドサインの活用を開始しました。
具体的には以下の業務で利用されています。
- リフォーム工事:発注書や工事完了承諾書など。
- 賃貸住宅の原状回復工事:注文書、工事完了報告書、工事完了承認書など。
同社では、社内システムとAPI連携をすることで、現場に新しいツールである事を意識させずに、いつも利用している社内システムの中からそのまま使えるように工夫されています。
三井ホーム株式会社がクラウドサインを導入することで得た効果は以下の通りです。
得られた効果
- 契約締結のスピードアップ:契約の合意から締結までのリードタイムが5日から約1.5日に短縮された。
- コスト削減:毎月数百件の書類を郵送せずに済むため、郵送コストが削減。現場への移動が不要になったことで、高速道路料金、ガソリン代、駐車場代などの経費が削減された。
- 進捗の可視化:クラウドサインの進捗管理機能により、書類の状況把握が容易になった。リマインドがワンクリックでできるようになった。
- コンプライアンス強化:石綿関連の書類など、コンプライアンスに関わる重要な書類のやり取りを確実に行えるようになった。
- オーナーからの肯定的な意見:書類の投函の手間が省けるという意見が寄せられた。
このほかにも、同社ではクラウドサインの導入支援コンサルティングを受けたことで、社員が従来の業務プロセスを見直し、改善に取り組むようになったという効果も見られたそうです。業務プロセスを見直すことで、ガバナンスの強化にもつながりました。
「住宅のリフォーム事業は、現場に行ったり、お客様に会ったりすることが必要なため、どうしても『足で稼ぐ』というイメージが強いものですが、クラウドサインを利用することでそうした無駄を省ける可能性があります。システムが苦手な方でも想像以上にしっかり使えていますから、クラウドサインは本当に使いやすいツールです。そんなにハードルは高くないですよ、ということをお伝えしたいですね」(小堀様談)
▼三井ホーム株式会社の詳しいインタビュー内容はこちら
1億円超の印紙代を電子契約で大幅カット(タマホーム株式会社)

タマホーム株式会社 金融部 部長 山本紀久様、経営企画部 課長 飯田剛様、金融部 主任 中井あゆみ様、2019年
年間8,000~9,000棟の建築を手掛けるタマホーム株式会社では、工事請負契約に必要な印紙代が年間1億円を超えるコストとなっていました。クラウドサイン導入により、このコストを大幅に削減することが可能になりました。
同社では、主に以下の業務でクラウドサインを活用しています。
- 工事請負契約:施工前に締結する上物の「工事請負契約」に使用。
- 一部変更合意契約、追加変更工事請負契約:工事開始後に部分的な変更が必要になった際に締結する契約に利用。
同社では、エンジニアがクラウドサインのAPIを活用し、独自開発のフロントエンドから利用する仕組みを構築しています。各拠点に導入されたiPad上で、顧客に契約書の内容を確認してもらい、手書きで署名を得るという流れです。署名されたPDFはRPA(Robotic Process Automation)でスクリーンショットを残すようにしています。
同社がクラウドサインを導入することで得た効果は以下の通りです。
得られた効果
- 印紙代の削減:年間1億円を超えるコストを大幅削減。
- 顧客の手間の削減:電子契約により、顧客は一度の署名で全ての契約書類に署名が反映されるため、何度も署名する手間を省略。
- 契約管理の効率化:契約書類が電子化され、一箇所に保管されることで、必要な時にいつでも参照できる状態に。
住宅に関わる契約書は、そこに住み続ける限り必要になりますが、10年後もすぐに取り出せるようにしっかり管理している方はそれほど多くないそうです。
このため、クラウド上に契約書類が保管されるという点も、住宅に関わる契約書を電子化するメリットだといいます。
「災害があって住宅設備の保証や保険について調べたくなったら当時の契約書類を確認する必要がありますし、住宅ローンの借り換えをするときは当時の契約書を全部揃える必要があります。いざという時にどこに保管されていて、そのなかのどれが必要な書類なのか、見つけたり判断したりするのが難しいときもあります。契約書類が電子化され、きちんと一定の場所に保管されていていつでも参照できる状態になっているのは、お客様にとって非常に大きなメリットなのではないかと思うのです」(山本様談)
▼タマホーム株式会社の詳しいインタビュー内容はこちら
電子契約で工事のダウンタイム最小化(ADインベストメント・マネジメント株式会社)

ADインベストメント・マネジメント株式会社 経営管理部 担当部長 兼 経営企画チーム長 信國太郎様、エンジニアリング部 リフォームマネジメントチームシニアマネージャー 阿草ナナ様、2018年
ADインベストメント・マネジメント株式会社は、主に原状回復工事(原復工事)に関する業務でクラウドサインを活用しています。
具体的には以下の通りです。
- 原復工事の元請業務:同社は「RESIDIA」というブランドのマンションを260棟、計2万1000戸運用しており、退去者の退去後、次のお客様が入居する前に部屋を元の状態に戻す工事の元請会社として、クラウドサインを利用。
- 契約書・発注書・請書の電子化:9社の施工会社と取り交わす契約書、工事期間や工事金額などを取り決めた発注書・請書を電子契約にすることで、業務効率化、コスト削減、契約締結をスピードアップ。
同社の従来の紙書類による契約業務では、作成や配送に手間と時間がかかり、印紙代や郵送費などのコストもかかっていました。クラウドサインの導入により、これらの課題を解決し、原復工事期間を30日から22日に短縮するという目標を掲げています。
実際、クラウドサインを導入することで以下のような効果を得られました。
得られた効果
- コスト削減:従来の紙書類による契約業務で発生していた印紙代や郵送費などのコストを削減。従来のやり方では、印紙代、郵送費用や人件費で1件あたり500円以上のコストがかかっていた。
- 契約書のデータ化と検索性の向上:契約書をデータ化することにより、検索が可能に。
- 捺印業務の削減:捺印が不要になったことで、期日までに誰に押印してもらうかという管理が不要に。
- 先進的なイメージの獲得:クラウドサインのようなシステムを利用していることで、取引先から先進的な取り組みをしている企業というイメージを持たれる。
▼ADインベストメント・マネジメント株式会社の詳しいインタビュー内容はこちら
電子契約から始めるコスト削減・業務効率化
建設業界では、人手不足や資材高騰といった社会的課題を背景に、契約手続きで発生する手間やコストを削減するため、電子契約サービス「クラウドサイン」で工事請負契約書や工事完了報告書を締結する事例が増えています。
クラウドサインは導入社数250万社以上、累計送信件数1000万件超の実績を持ち、導入時の課題解決や運用定着化のサポートも充実しています。
電子契約サービスは、契約書の作成から締結までの業務プロセスを効率的に進めることができる上、業務効率化の手段として一部の業務や部署のみでお試しでの導入がしやすいため、これから書面の電子化を検討している方のはじめの一歩としてもおすすめです。
なお、クラウドサインでは契約書の電子化を検討している方に向けた資料「電子契約の始め方完全ガイド」も用意しています。電子契約を社内導入するための手順やよくある質問をまとめていますので、電子契約サービスの導入を検討している方は以下のリンクからダウンロードしてご活用ください。
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弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部
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