インターネット業

時間短縮の働き方改革 – 仕事の契約書類を電子化

  • 2018年9月19日(水)
ウォンテッドリー株式会社
コーポレートチーム様

クラウドサインは今やデファクトスタンダードに近い存在。むしろハンコより安心です

貴社の事業内容について教えてください。

Wantedlyは2010年に創業したベンチャー企業です。企業の採用支援につなげるビジネスSNS「Wantedly Visit」で、求職者が気軽に企業に話を聞きに行ける、という仕組みを作っているほか、クラウド名刺管理サービス「Wantedly People」や、ビジネス向けチャットサービス「Wantedly Chat」を展開しています。

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シゴトでココロオドルひとをふやす Wantedlyサービス

さっそくですが、クラウドサインを導入したきっかけは?

本気でクラウドサインを導入しようと思ったのは、一時期自分で契約関連の書類の実務作業をしていたことがあったからです(笑)。責任者である自分が製本して、最終的な押印をして、それから郵送したりしていたんですが、さすがに量が多くて、これではいけないと。

ちょうどその頃、クラウドサインがいい、と話す人が周囲に増えてきたところでもありました。

主な事業内容が採用支援ということで、個人や法人との契約の機会も多そうです。

対個人ではNDAや業務委託契約、対法人だと採用支援に関わるサービス資料の申込書や、例外的な契約を結ぶ場合の覚書のやりとりが多いですね。クラウドサイン経由では月間150〜200件ほどで、他に紙の書類でのやりとりも数十件あります。

前工程の書類作成、押印申請の社内ワークフローでは、エンジニア向けのバージョン管理システムとして知られている「GitHub」を使っています。作成後の契約書はさかのぼって確認したいときもあるので、紙の場合は探しやすいようにPDFスキャンして保管しています。それでもスキャンが必要になるのは3カ月に1回、まとめて数百件程度ですね。

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ウォンテッドリー株式会社 取締役CFO 吉田祐輔様

プログラムのコードや技術文書をGitHubで管理するのはよくありますが、申請のワークフローにGitHubを使っているのは珍しいですね。

弊社はもともとエンジニアの割合が高い会社で、以前から開発やコードレビューなどにGitHubを使っていました。テーマやトピックを分けて社内でコミュニケーションする方法としても、そもそもGitHubがメインだったんです。社内ワークフローに関わる部分は、たしかにプログラムのコードとは全く関係ありません。ですが、弊社にプロジェクトマネージャーやディレクターが少ないことから、エンジニア自身が社内手続きなどの効率的なやり方を模索し、そこから徐々に社内ワークフローもGitHubでやりとりする形になっていきました。

契約書類の作成でGitHubを活用すると、逐次コメント投稿することになるので、どういう意図のもと、どういう経緯で契約書ができあがったのか、履歴が全部残るのがいい。契約書についてはプログラムのソースコードと同じような形で管理したいという話もあったんですけど、実際には相手からWordファイルで届くこともあり、GitHubは現実的でないということで普通にWordファイルでやりとりしています。

ということは、社内ワークフローではほとんどペーパーレスを実現しているんですね。

社内では稟議書をはじめ、紙のやりとりはほぼありません。採用時の雇用契約などで紙が残っているところは一部ありますが、紙に押印してやりとりする、というのは会社としてそもそも減らしたいというのがベースにあるんです。

個人の方との契約では、実は1年ほど前の早い段階からクラウドサインを使い始めていました。弊社のサービスの拡大にともなってユーザーの裾野が広がり、対法人についても個別対応が必要なケースが増え、2018年に入ってからは紙書類の郵送も増えてきました。契約関連の業務を担当するオペレーションチームの負担が大きく、効率化したいという要望が上がったので、対法人でもスモールスタートでクラウドサインを導入することにしました。

試してみて問題なさそうだったので、使えるところは全面的にクラウドサインでいこうと決めました。

クラウドサインを導入し始めたときの相手企業の反応はいかがでしたか。

申込書や覚書で使うことが多く、まだクリティカルな書類まで全面的に移行していないこともあると思いますが。受け付けていただけないのは3割くらいでしょうか。

去年ぐらいから電子契約に対する風向きが変わって、思った以上に受け入れてもらえているな、と感じます。

クラウドサイン導入後の具体的な効果としてはどういったものが挙げられるでしょうか。

契約書類に貼付する印紙のコストはそんなに気にしていません。それより書類作成とそのやりとりにかかる時間の短縮、作業効率の向上が大きいですね。

導入前はオペレーションチームの10名ほどが書類作成から郵送まで、1日に30分ほどかけていたので、1カ月あたりトータルで30時間くらい。クラウドサイン導入後はその10分の1にはなっています。書類のPDFをクラウドサインにアップロードするかテンプレート化したものを使って、記入するエリアや押印箇所を設定したりして送信するだけなので、慣れると数分で終えられます。

相手から契約書を回収する時間も短縮できましたか?

そうですね。例えば法人からサービスの申し込みをいただく際に、それと付随した覚書がある場合は、弊社だと売上の計上、サービス提供の開始タイミングにダイレクトに関わってくるので、できるだけ早く回収して契約を完了したい。以前は、両社で押印までしたのに書類に不備があってやり直しが発生するなど大きくタイムロスすることもありましたが、それが減りましたし、相手からも当日か翌日には返ってくるのでリードタイムはすごく短くなりました。

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導入にあたって他社の類似サービスは比較されましたか。

対個人でクラウドサインの利用を始めた1年くらい前は、電子署名で契約書をやりとりするサービスはまだ一般に広まっておらず、あっても利用料金が高額すぎるなど条件に合うものがほとんどありませんでした。一方でクラウドサインは金額的にもまず使ってみようと思えるレベルで、さっと始められるのが良かった。

クラウドサインは今や日本ではデファクトスタンダードに近い存在かなとも思いますし、機能面で不足していると感じるところも、今後改善されていくという期待がありました。

その不足していると感じる部分も含め、クラウドサインの良いところ、改善してほしいところを挙げるとすれば?

まず、いいと思うところは、書類の入力エリアや押印箇所の設定をして、相手に送付して、それから相手に押印してもらう一連の標準的なプロセスにおいて、大げさなマニュアルがなくても感覚的に使えるUIになっていること。オペレーションチームにクラウドサインを展開した際にも使い方を聞かれることはほぼありませんでした。

電子署名の有効性を担保してくれる「認定タイムスタンプ」が付与されるのも便利です。経理文書を承認したという証跡を残すのにもクラウドサインを使っていて、そういうところでタイムスタンプは大事なので。通常なら仕訳帳を使って経理担当者と部長がハンコを押して承認するような流れになりますけど、それ紙でやる必要ないよね、と(笑)。むしろハンコより安心です。

改善してほしい部分は、フローが途中で止まってしまうことがある点でしょうか。オペレーションチームで作成した最終的な書類をリーダーが承認して相手方に送信し、相手方でも場合によっては承認者として2人くらい間にはさんだりして、最後弊社に戻ってくる。そこまで手間も時間もかけたのに、メールアドレスが1箇所でも間違っていると修正がきかなくて、結局最初からやり直さないとならない、というときに戸惑ったりしました。

契約書類の確認、承認がどこまで進んでいるかを契約当事者じゃない人でもできるようにしたいという声もあります。個別契約するようなとき、通常は我々のような法務関連の部門が相手企業とやりとりしますが、その企業を担当している営業スタッフとしても、その契約の進行状況を把握できるようにしたい。フローが止まっていたらその営業からメールなどで相手にリマインド通知できたりするとうれしいですね。あと契約書管理の面では、フォルダ分類できるより書類ごとにタグを設定できるといいのかなと思います。

その他、今後クラウドサインでこんなことができたら、という要望がありましたら。

理想的には書類作成などの前工程も楽になる機能があるとありがたいですね。弊社では今後CRMツールを使う流れになっているので、クラウドサインのAPIでCRMツールと統合できるといいね、という話もしています。ボタンのワンクリックだけで相手に契約書類が送れるようになるのが理想です。将来的にはどの会社も電子契約OK、みたいな世界が来るといろいろ捗りそうだなと思いますので、クラウドサインさんにはもっと頑張っていただければ(笑)。

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