契約実務

収入印紙を郵便局で購入する方法を解説 クレジットカードでも購入できる?

企業側が契約書や領収書などの一定の文書を書面で作成する際、「印紙税」と呼ばれる税金が発生し、収入印紙を購入・貼付して納税する義務が発生します。収入印紙は、郵便局で購入可能ですが。購入方法にはいくつかの注意点があります。
当記事では、収入印紙を郵便局で購入する際の手順やクレジットカードでの購入方法について詳しく解説していきます。収入印紙を利用する際の手間を省くために、この記事を参考にしていただければ幸いです。

郵便局で収入印紙を購入する方法

収入印紙は、全国の郵便局で購入できます。収入印紙の販売窓口は、各郵便局によって異なることがありますので、事前に確認をしておくとよいでしょう。最寄りの郵便局がわからない場合には日本郵政の公式サイトにある「郵便局をさがす」から検索してください。

収入印紙を購入する際には、購入したい金額に応じた収入印紙を選び、「郵便」の窓口にて「いくらの収入印紙を何枚必要としているのか」を窓口の係の人に申し出てください。郵便局ではクレジットカードや電子マネーは利用できず、現金での支払いが基本となりますので、十分な現金を用意しておきましょう。

収入印紙は、一度に大量に購入することも可能ですが、必要な分だけ購入することもできます。購入した収入印紙と領収書は保管しておき、必要な際に利用するようにしましょう。

なお、高額な収入印紙が欲しい場合には、その額面の収入印紙が店舗にあるかどうかを来店前に電話で確認するとよいでしょう。

郵便局で購入可能な時間帯

収入印紙を郵便局で購入する場合には、平日の9時から17時の間に行く必要があります。ゆうゆう窓口であれば、平日または土日祝日の7時から21時の間で購入可能です。

ただし、営業時間は利用する郵便局によって異なる場合があるため、最寄りの郵便局の営業時間は日本郵政の公式サイトにある「郵便局をさがす」から確認しておくとよいでしょう。

郵便局で買える収入印紙の種類

郵便局では、基本的に全ての種類(31種類)の収入印紙を購入できます。額面の種類は以下の通りで、100円、200円、300円、500円、1,000円などがあり、必要な金額や用途に応じて選択できます。

【収入印紙の額面の種類】

  • 1円、2円、5円、10円、20円
  • 30円、40円、50円、60円、80円
  • 100円、120円、200円、300円、400円
  • 500円、600円、1,000円、2,000円、3,000円
  • 4,000円、5,000円、6,000円、8,000円、10,000円
  • 20,000円、30,000円、40,000円、50,000円、60,000円、100,000円

※出典:国税庁 収入印紙の形式改正について

郵便局以外で収入印紙を購入できる場所

土日や夜間には、郵便局が閉まっているため、収入印紙の購入ができません。また、24時間営業のゆうゆう窓口は数が限られており、近隣になければ利用が難しい場合もあります。ここでは、郵便局以外で収入印紙を購入できる場所を解説します。

【郵便局以外の印紙購入場所】

  • コンビニ
  • 法務局
  • 役所
  • 金券ショップ

コンビニ

コンビニは24時間営業の店舗が多いため、時間を問わずいつでも収入印紙が買えるのがメリットです。収入印紙は商品棚には並んでいないため、直接従業員に「収入印紙が欲しい」旨を伝えて購入しましょう。

注意点として、収入印紙の種類が限定されていることが挙げられます。利用頻度の高い200円の収入印紙しか用意していない傾向があるため、他の額面の収入印紙が欲しい場合は別の場所で購入してください。

また、コンビニでは一度に購入可能な収入印紙の限度額が定められていることがあります。金額としては¥50,000を上限としている傾向があるため、それ以上の額面の収入印紙が必要な場合は郵便局や法務局での購入を検討してください。

法務局

不動産登記、商業・法人登記や戸籍関連の手続きでは収入印紙が必要なため、法務局に設置されている印紙売場で収入印紙を購入可能です。印紙売場を「収入証紙売りさばき所」と称している場合もあります。

なお、法務局は平日の午前8時30分から午後5時15分までを業務取扱時間として窓口業務を行っています。土日祝は営業していないため、窓口の開いている平日に利用してください。

最寄りの法務局がわからない場合は法務局の公式サイトにある「管轄のご案内」から調べるのが良いでしょう。

役所

収入印紙は戸籍を発行する際に手数料として使用されるため、市役所・区役所などの自治体の役所では収入印紙を用意しているケースが多いです。

ただし、役所によっては収入印紙を扱っていない場合もあるため、訪問する前に収入印紙の有無を確認しておくとよいでしょう。

金券ショップ

金券ショップでは、収入印紙を購入できることがあります。金券ショップは、通常の価格よりも最大で10%程度安く販売していることが多く、同額面の収入印紙をより低価格で購入できる可能性があります。ただし、金券ショップでの購入には消費税がかかる点に注意が必要です。

クレジットカードを利用して購入する方法

郵便局で収入印紙を購入する場合、クレジットカード払いはできないため、クレジットカードで購入したい場合には郵便局以外の場所で収入印紙を購入する必要があります(参考:郵便窓口におけるキャッシュレス決済|郵便局)。

クレジットカードで収入印紙を購入できる場所の例としてはコンビニが挙げられますが、ここで注意したいのはコンビニであっても、直接的にクレジットカード払いによって収入印紙は購入できない点です。

方法としては、コンビニ各社が提供する電子マネーを利用して、間接的なクレジットカード払いで収入印紙を購入するやり方が考えられます。

たとえば、セブン-イレブンではnanacoという電子マネーをクレジットカード払いにより購入し、その後nanacoを利用して収入印紙を購入するという方法があります。

例外として、ファミリーマートではファミマTカードであれば直接的にクレジットカード払いが可能です。

なお、コンビニで収入印紙を購入する場合、1度の購入金額に50,000円の上限が設けられている傾向があるため、50,000円以上の収入印紙を購入したい場合には、他の施設での購入を検討するのがよいでしょう。

電子契約サービスなら収入印紙は不要になる

今回の記事では収入印紙を郵便局で購入する方法を解説してきましたが、実は電子契約サービスを導入することで、収入印紙のコストが削減されることをご存知でしょうか?

印紙税において課税文書の作成は用紙への記載によるものと定義されており、電子契約サービスにより締結した契約書に対しては印紙税がかからないため、電子契約サービスを導入することで収入印紙のコストはまるごと削減可能です(関連記事:「電子契約で収入印紙が不要になるのはなぜか?」)。

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この記事を書いたライター

弁護士ドットコム クラウドサインブログ編集部

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