取締役会議事録への押印を電子署名に変えた効果は?
当記事では、取締役会をオンライン開催し、議事録を電子署名化することによる効果を解説します。取締役会の運営を少しでも効率化したい方はぜひ参考にしてみてください。
なお、クラウドサインでは取締役会議事録を電子化する場合の法的規制と電子署名の要件について解説した資料をご用意しております。以下フォームからダウンロード可能ですので、株主総会議事録や取締役会議事録の非効率な「ハンコ集め」から脱却し、電子署名に切り替えたい方は参考にしてみてください。
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本資料では、取締役会議事録を電子化する場合の法的規制と電子署名の要件について解説しています。非効率な「ハンコ集め」から脱却し、電子署名に切り替えたい方はダウンロードしてご活用ください。
取締役会をオンライン開催し、議事録も電子署名化する
コロナ禍が長期化し、取締役会をWeb会議システム等を用いたオンライン上で行う実務は、この日本でもいよいよ定着。いまや、全員がオフラインで会議室に集まる取締役会のほうが珍しくなりつつあります。
実際、KPMGあずさ監査法人による「コロナ禍を踏まえた社外取締役の課題認識 - 社外取締役 アンケート調査結果」によれば、オンライン取締役会を導入している企業は96% に上ります。
もはや、取締役会をオンライン化していない企業はほとんどない、と言っても大袈裟ではない状況です。
クラウド型電子署名も会社法369条4項の電子署名に該当
会議自体がオンライン化されれば、会議終了後に作成する議事録への押印作業についても、電子化を検討することになるのが自然です。
この点、2020年5月までは、押印を電子化するための「電子署名」として、取締役・監査役が認証局で手続きを行いICカード等を用いるローカル型電子署名システムを用意する必要があると、一般には考えられ、普及が進みませんでした。
しかし、法務省による経済団体への解釈通知により、会社法369条4項・会社法施行規則225条1項6号および同条2項に定める「電子署名」の解釈が明らかにされ、面倒な準備が不要なクラウド型電子署名を適法に用いることが可能、と確認されました。
以降、クラウド型電子署名サービスを活用した取締役会議事録の電子化は、経営企画部・総務部・法務部など、コーポレートガバナンスに関わる各部門の重要DXテーマとして、多くの企業様からご相談いただけるようになったのです。
取締役会議事録を押印から電子署名に変えた効果とは?
取締役会議事録の作成に、クラウド署名が利用できるとなれば、
- 議事録作成完了までのスピード向上とコストの削減
- 保存・検索・閲覧等管理コストの削減
- セキュリティの改善
が図れることは容易に想像ができます。その中でも 最大の関心は、議事録作成完了までのスピード向上とコスト削減でしょう。
この点、取締役会議事録を押印から電子署名に代えた場合、その効果はどのくらい出るものなのか?稟議書に添付できるような定量的なデータがないか?、クラウドサインにもお尋ねをいただきます。
そこで今回、この議事録作成のオンライン化で得られるスピードと生産性向上の効果をシミュレートしてみたいと思います。
シミュレーションの前提となる取締役および監査役の人数
効果をシミュレートするとしても、当該企業の役員の人数/社内・社外役員の構成比によっても大きく変わってきます。
今回の想定モデルケースでは、取締役会の構成を
取締役 社内 6名 / 社外 3名 合計9名
監査役 社内 1名 / 社外 2名 合計3名
としました。これは、下記統計を参考に、設置人数を「控えめ」に見積もって作成したモデルです。
取締役の人数:
日本取締役協会2020年上場企業のコーポレート・ガバナンス調査
・平均 8.9名
・3分の1以上または過半数を社外取締役とする企業 1422/2172社
監査役の人数:
日本監査役協会アンケート調査2018年
・監査役平均人数 2.97名
・うち社外監査役数 1.75名(58.9%)
書面で取締役会議事録を作成・押印した場合
上記モデル取締役会での、書面による議事録押印にかかる時間とコストは、人件費を除きミニマムに見積もって、以下となります。
・時間(最短ケース):14日間
社内役員7名の押印手続きに2日間(自社内に全員在席している理想的状況を想定)
社外役員5名の押印手続きに12日間(自社→A→B→C→X→Y→自社 計6回移動・中2日を想定)
・コスト(人件費除くミニマム実費):2,220円
レターパックライト370円×計6回移動
クラウドサインで取締役会議事録を作成・電子署名した場合
一方、クラウドサイン(事業者署名型電子署名)を契約書でご活用中のユーザーが、取締役会議事録にも活用いただく場合、以下試算となり、電子化により 時間・コストともに10分の1以下に削減 が可能です。
・時間:2日間
社内役員7名の電子署名作業に1日
社外役員5名の電子署名作業に1日
・コスト(人件費除く実費):220円
クラウドサイン利用の場合1送信分の料金
なお、ICカード等を用いるローカル型や、クラウド型でも当事者が電子証明書を取得する署名タイプの場合、これとは別に電子証明書取得期間とコストが別途発生することとなります。
クラウドサインなら登記利用も可能
さらに クラウドサインは、法務省より、商業登記規則に基づき登記にも利用可能 な電子署名として認められています。
本店移転や新株発行など、取締役会議事録の添付が必要な場合でも、取締役・監査役等の押印に代えて、クラウドサインで電子署名を行うことが可能です(関連記事:改正商業登記規則と法務省通達によるクラウドサイン登記の拡大」)。
なおこの場合、代表取締役の電子署名には、商業登記に基づく認証制度または公的個人認証制度(マイナンバーカード)に基づく電子証明書をご利用ください。
クラウドサインで取締役会議事録を電子化する際の注意点
クラウドサインでは、社外取締役に取締役会議事録を送る場合に社外取締役に対して自社のメールアドレスを発行することを推奨しています。
クラウドサインの仕様上、セキュリティ観点からメンバーが送受信したすべての書類(親展書類を除く)を「書類管理権限」を持つ管理者が閲覧できるようになるためです。
なお、取締役会議事録のような「秘匿性の高い書類」の電子化を検討されている方は、以下リンクにある当社のヘルプセンターや参考資料もご一読ください。
・クラウドサイン ヘルプセンター「複数チームで運用する場合の注意点」
・クラウドサインにおける「秘匿性の高い書類」のご利用ガイド
コーポレートガバナンス向上の第一歩としての議事録電子化
コーポレートガバナンスの向上が求められる中、社外役員の人数・割合は増え続けることは確実 です。そうなれば、議事録の作成にかかるコストも増えることになります。
登記申請や株主等からの開示請求との関係においても、速やかに適法な議事録作成が必要であることに加え、保管のセキュリティや災害対策観点からも、電子署名の活用による取締役会議事録の電子化は、時を待たずして検討が必要になってきます。
クラウドサインは、契約場面の電子化のみならず、こうした取締役会議事録にまつわる課題解決にも取り組んで参ります。
なお、クラウドサインでは取締役会議事録を電子化する場合の法的規制と電子署名の要件について解説した資料をご用意しております。以下フォームからダウンロード可能ですので、株主総会議事録や取締役会議事録の非効率な「ハンコ集め」から脱却し、電子署名に切り替えたい方は参考にしてみてください。
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画像:mits / PIXTA(ピクスタ)
(橋詰)
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