【レポート】AI・人工知能EXPOでも注目を集める契約書レビューAI「LegalForce」
東京ビッグサイト青海会場にて4月3日〜5日まで行われている「AI・人工知能EXPO」。LegalForceのブースが連日大盛況と聞き、研究開発責任者の舟木さんをお訪ねしました。
衰えを見せない「AI・人工知能」人気
今回で3回目となるAI・人工知能EXPO。都内最大級展示会場である東京ビッグサイト青海展示棟をまるまる一棟使って、4月3日から5日まで開催されています。
入り口ゲートにも写真のように長蛇の列。前回は他テーマと併設開催だったことと比較すると、AIというテーマへの関心は衰えるどころか、ビジネスパーソンからますます注目を集めていることをうかがわせます。
この展示会に、昨年11月に開催した「第2回契約書タイムバトル AI vs 人間」でもご活躍いただいた株式会社LegalForceさんがブース出展され、しかも連日大盛況と聞き、取材に伺ってまいりました。
「契約リスクを秒単位で解消する」LegalForceに驚きの声
ゲートをくぐってすぐ左手角のエリアまで進むと、ひときわ大きく、シックなグレーの「LegalForce」の看板と人だかり。研究開発責任者である舟木さんによるプレゼンテーションに、多くのビジネスパーソンが足を止めて聞き入っていました。
契約書に書かれたリスクの高い条項の存在をアラートするだけでなく、本来記載があるべき条項が存在しない・漏れてしまっているといった「見えないリスク」まで抽出するLegalForce。
EXPO会場内は、それ単体では企業内の問題解決につながらないチャットボット系の展示が多くを占めています。それに対し、「契約書に不利な条文がないか・欠落している条項がないか」を数秒で探知しアラートするというLegalForceのわかりやすいソリューションは、極めて具体的です。
聴講者の多くも舟木さんのプレゼンに足を止めて聞き入り、「こんなAI技術がもう実用化されているのか」と驚きの声を漏らしていました。中には「これは採用決定だな」とつぶやいている来場者も。
まだまだ認知が足りない、多くのお客様とWebエンジニアにLegalForceのAI技術を知ってほしい
そんなお忙しいブース対応の合間を見計らって、舟木さんに貴重なお時間をいただき、LegalForceの近況と未来について、お話を伺うことができました。
—今月4月1日に正式サービスインとのことで、おめでとうございます!
ありがとうございます。契約書タイムバトルの時はまだベータ版だったLegalForceですが、その後AIのチューニングを進めて精度が大幅に向上し、おかげさまで4月1日に正式版をローンチすることができました。
—精度の向上はどのようにして実現したのでしょうか。
LegalForceでは、こちらのパネル展示(写真)にあるように、「R&D Zoo」というブランディングで、研究開発している要素技術を犬やカニや鷹といった様々な動物になぞらえて、わかりやすくお伝えしようという取り組みをしています。
この取り組みは、表に出にくい基盤技術をブランド化し、社内外に広めていくことを目的としたものです。社外の方々にLegalForceの技術を認知していただくだけでなく、社内からも「研究開発チームは楽しそうに技術開発をしていて魅力的だな」と思ってもらえればということです。こうした取り組みを通して、LegalForceの技術力を発信し製品に魅力を感じてもらい、さらには、社外のエンジニアの方々に「LegalForceで働きたい!」と思っていただければと考えています。
ご質問の精度の向上という点では、犬の嗅覚にあたる“Inspection”エンジンの技術をチューニングしました。
あわせて、事業開発責任者の川戸が、プロダクトパートナーの契約書データと法律事務所Zeloの協力に基づく契約レビューデータをもとに、教師データの精度を磨き込んできました。
去年12月時点と比較しても、数十パーセント精度が高まったことを確認しています。劇的に精度が向上しているので、是非試していただきたいです。
—対応する契約書の類型も増えたそうですね。
はい。ベータ版は秘密保持契約書と業務委託契約書がメインだったのですが、これに加えて
- 売買取引基本契約
- コンサルティング契約
- 人材紹介契約
- 共同研究契約
- 個人情報保護の覚書
など、よく締結される契約類型を中心に、合計13種類に対応範囲を広げました。
—人材紹介契約などは、大企業になると件数多いですから助かりますね。その他、機能面では何かバージョンアップした点はあるのでしょうか?
昨年バージョンからの大きな進化として、①各担当者のレビュー件数を表示するダッシュボード機能、②アップロードした契約書と類似する契約書をレコメンドする機能、③その類似契約書との差分を表示する機能を追加しています。
お客様から伺ったユースケースとして、「以前レビューして正式に締結した契約書」をベースに新しい契約を結ぶことが多く、その際に、「以前承認済みの契約書との差だけを確認できればよい」というお話を伺って、追加しました。
—あ、これは便利ですね!大企業ともなると、同じような取引先と似たような契約書を何度も締結したり、その中の一部だけを変更して契約を締結することは、確かによくありますものね。
はい。おかげさまで評判もよいです。
—レビューの精度とプロダクトの機能向上、そして正式サービスインと、かなり順調そうに見えますが、課題や今後の展望についてお聞かせください。
とにかく、まだまだ私たちの存在を知っていただけていない、というのが目下の課題です。まずはLegalForceの目指す世界を多くの方に知っていただき、サービスを利用していただきたいです。
その上で、研究開発責任者としては、当社で扱うようなAI技術に興味をもってくれるエンジニア、特に優秀なWebエンジニアに当社を知ってもらえたらありがたいなと思っています。
まだお話はできないのですが、世界でもまだ誰も取り組んでいないような、相当面白い技術も手がけています。さきほどの「R&D Zoo」のコンセプトは、企業秘密でそうした技術のすべてをお話できないということもあって、抽象的に表現しているんですよね。伝わる方には伝わるんじゃないかと思っています。
RubyやPython、JavaScript などの言語が得意で、最先端のAI技術にチャレンジしてみたいという方に、是非お会いしたいです。面談などでは、可能な範囲で目指す技術の一端をお話できるかもしれません。
—今日はお忙しいところ、お時間を割いていただきありがとうございました。AI・人工知能EXPOの会期残り1日、ご盛況をお祈りしています。
ありがとうございます。ぜひ、ご覧のみなさまにもご来場いただければ幸いです。
(聞き手 橋詰)
関連記事
機能や料金体系がわかる
資料ダウンロード(無料)詳しいプラン説明はこちら
今すぐ相談