りそな銀行・デジタルガレージと共同でスマートコントラクトの実証実験を開始
スマートコントラクトの実用化に向け、個人向け無担保ローン業務をブロックチェーン上で自動処理するシステムをデジタルガレージと開発。りそな銀行とともに実証実験を始めます。
▼弁護士ドットコムとデジタルガレージ、 りそな銀行と個人向けローン業務の効率化を実現する スマートコントラクトシステムの実証実験を開始
https://corporate.bengo4.com/press/release/2639/
弁護士ドットコムは社内の研究開発組織「リーガルテックラボ」を通じ、ブロックチェーン技術の開発および実用化に取り組んでいます。今回のスマートコントラクトシステムの対象業務には、「自動借入」「自動返済」などの取引が含まれ、顧客と銀⾏間で予め設定された条件に基づいて、取引および付随する手続きが自動執⾏されるシステムを構築します。実証実験において構築されたスマートコントラクトシステムの有用性、課題などを検証し、業務の効率化と顧客利便性の向上を目的として、将来的に実用化することを目指します。
従来の個人向けローン業務のオペレーション(契約内容の確認、契約内容に基づく取引の執行、途上管理など)は人の手が多く介在していましたが、本スマートコントラクトシステムの実現により、オペレーションの自動化、それに伴うコスト削減効果、また手続きの自動執行による業務効率の大幅な向上が期待されます。スマートコントラクトを実装することでシームレスな取引を実現し、顧客利便性の高い商品・サービスの提供を展望しています。
スマートコントラクトについては様々な業界・企業が開発をすすめているところだと思いますが、この実証実験は、銀行自身が参加する座組みである点が第一の特徴です。取り組む分野が金融商品に関わるものである以上、実用化に近づくほど、実務と金融規制に関する深い理解や知見の有無も重要なポイントになってくるはずです。
そしてもう一つの特徴が、ビットコインベースのブロックチェーン技術を基盤技術として採用する点です。スマートコントラクトの開発は、ネットワーク上でアプリケーションを実行できるという特徴を持つイーサリアムをベースとしたものが一般的です。これに対し本実証実験では、ビットコインのブロックチェーンに拡張性を持たせるためのサイドチェーン技術「Elements」を用います。
この技術を開発するBlockstream社は、デジタルガレージの出資先の一つでもあります。弁護士ドットコムは、技術研究開発部門であるリーガルテックラボの設立当初よりデジタルガレージと共同でこの技術の研究を進めており、今回の取り組みもこれに沿ったものとなります。
(橋詰)
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